自然災害の診断ポイント

ここでは自然災害に関するお住まいのチェックポイントをご紹介します。

「傷んだ箇所が自然災害経年劣化か」の診断は、火災保険の申請においても重要となります。

火災保険の対象となるのは自然災害によるものだからです。

屋根のチェックポイント
瓦屋根

●瓦のズレや割れがないか

●瓦に塩害被害はないか

●漆喰の破損はないか

●屋根を固定しているクギは抜けていないか

 

 

屋根は強風などもっとも自然災害の影響を受けます。また、家の保護に関しても最重要と言えます。

もし瓦に問題があった場合は、下の防水シートや野地板が守れなくなり、雨漏りなど深刻な事態に発展する懸念があります。

 

検査の際は、一般の方が屋根に上がるのは危険ですので、必ず専門家に依頼しましょう。

 

瓦は経年劣化しない素材ですが、地震強風によりズレたり、その際の衝突で割れや欠けが発生することがあります。

割れの断面をチェックする事で最近の災害によるものかを判断しています。

 

01瓦のズレ、割れ

同じような割れが多発する場合は、“品質に問題がある釘”を使用し、錆びて膨らんだ可能性も調べてみるでしょう。

経年劣化しない瓦ですが、例外として塩害があります。近くに海がある場合には、塩害によって瓦が崩れやすくなる為、検査ポイントとなります。

02塩害を受けた瓦

瓦屋根は、隙間を埋めるのに漆喰(しっくい)が使用されます。

漆喰の破損も火災保険の対象となるのでチェックしましょう。

03 破損している漆喰

瓦屋根は釘で固定を行いますが、釘が抜けてしまう事があります。

経年劣化の場合は、周辺の釘が均等に抜けますが、自然災害の場合は災害部分の釘だけが抜けます。

07 釘抜け
スレート屋根

●スレートにヒビや割れはないか

●スレートの剥離はないか

●屋根を固定しているクギは抜けていないか

 

スレート屋根は強風により、端部に割れ・ヒビが発生することがあります。

スレートは釘で下地材に固定しますが、下地材が劣化していると強風でめくれてしまう事もあります。

また、雪の重さでヒビが入る事もあります。

04 スレートの割れ

剥離(はくり)が発生した場合には火災保険対象となる場合があります。

ただ、コケやカビなどの汚れや変色は、経年劣化の為火災保険の対象にはなりません。

05 剥離したスレート
06 コケの生えたスレート

スレート屋根は釘で固定を行いますが、釘が抜けてしまう事があります。

経年劣化の場合は、周辺の釘が均等に抜けますが、自然災害の場合は災害部分の釘だけが抜けます。

07 釘抜け
設置物の破損等

●雨樋に変形や破損は無いか

●ご自身で設置しているアンテナ等の破損は無いか

 

 

屋根に取り付けられる雨樋、特に軒樋は強風や雪で傷みやすい箇所です。比較的目視で傷みの把握が可能です。

強風で物が飛来したり、設置物が倒れて屋根が破損する事もあります。また、設置物の破損(TVアンテナ)も火災保険の対象となります。

09 雪で破損した雨樋
08 台風で倒れたアンテナ
外壁のチェックポイント

外壁も屋根と同じく雨風の影響を強く受け、傷むと防水シートや、下地材にも影響が生じる可能性がある箇所です。

 

外壁はサイディング(下図左)と、モルタル(下図右)2つに分けられます。

10 壁素材
サイディング

●剥がれや釘抜けは無いか

 

 

ボードを張り付ける形式で、職人の技術に左右されにくく、デザイン的にも人気が高いです。

しかし、強風による剥がれや釘抜けが起きる事があります。また、主流の窯業系(ようぎょうけい)は塗装が劣化すると水を吸収しやすく、割れに繋がる事もあります。

11 剥がされたサイディング

また、サイディングは互いに間に、弾力性のあるシーリングを注入し、地震等の揺れを吸収します。

 

しかしシーリングは経年劣化し、剥がれたり弾力性を失ったりします。その結果、水が浸入したり、サイディングの割れに繋がる事もあります。

経年劣化が原因の侵入は火災保険の対象とはならないので注意しましょう。

12 シーリング
モルタル

●ヒビ割れは無いか

 

 

モルタルは弾力性がない為ひびが入りやすい特徴があります。特に窓周りは壁が弱い為ヒビが入りやすい箇所となります。

 

また、モルタルのヒビにも種類があります。

 

「ヘアクラック」は壁の乾燥による収縮により起こる、軽微な細いヒビです。幅0.3mm以下で雨も入りにくいです。

「構造クラック」は地震・台風・地盤の問題など、建物自体への負担が原因の幅0.3mm以上・深さ4mm以上のヒビです。

放置すると浸水危険が高く、対策が必要と考えられています。

13 ヒビ
基礎

●ヒビ割れは無いか

 

 

家の土台である基礎も、ヒビが入る事があります。

 

「ヘアクラック」問題が小さく、コンクリート部材でよくある乾燥収縮が主原因です。

 

「構造クラック」ヒビの規模はモルタルで説明した通りです。浸水により鉄筋をサビさせ脆くしたり、サビによる膨張でコンクリートの破損を起こしたりします。

 

「応力クラック」横方向のヒビで構造的欠陥を抱えてる可能性が高いです。基礎に異常な力が掛かった時に発生します。地盤と施工がしっかりしている場合は滅多に起こりません。

14 クラック

基礎は丈夫なため、大地震や不同沈下(地盤の固さに偏りがあり斜めに沈む)でもない限り、深刻なクラックは起こらないと考えられています。

 

ヒビを修復後も再発・拡大すれば不同沈下でしょう。

 

基礎にヒビがある様にみえて、実際には表面の化粧モルタルが割れているだけのケースもあります。

触ってみたらモルタルかコンクリートか分かります。

15 モルタルの割れ
23 診断ポイント
外構

●破損や変形が無いか

 

 

建物の本体ではなく、付属物(カーポートや物置など)も火災保険の対象となります。

特にカーポートは、風や雪で傷みやすいので、必ず検査の対象にします。

16 屋根の飛んだカーポート